男のコと女の人(3)

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そこに広がっていたのは、凄惨な修羅場だった。
但し、まひるの想像とはかけ離れた意味で。

ぬぢゃっ、ぐぢゃっ、じゅぶぉっっっ!!
ぬぢゃっ、ぐぢゃっ、じゅぶぉっっっ!!

よく日に焼けたマッチョが、ちょび髭おじさんの上に跨っている。裸で。
マッチョは摩擦熱で発火しそうなくらい激しく腰を動かしている。裸で。
高原美奈子(No.15)と、堂島薫(No.7)だ。
「はっはっは、そうか、死ぬほどキモチいいのか!」
「ち、違います、もうダメです、カラダの限界です」
「いやよいやよも好きのうちっていうだろ?」

初めて性行為を目撃して、まひるは硬直した。
いや、この光景を目の当たりにしまったら、かの鬼畜・ランスでさえ放心してしまうだろう。
それほどの交わりだった。
エロチックさのカケラも無い。
筋肉が奔放にダイナミックにうねり、汗が、唾液が、体液が(堂島の涙も)しぶきを上げて飛び散る。

ぬぢゃっ、ぐぢゃっ、じゅぶぉっっっ!!
ぬぢゃっ、ぐぢゃっ、じゅぶぉっっっ!!

と、タカさんの腰の動きが更に速度を増した。
「うぉおおおお、おま○こ、いっちゃう、おま○こ、いっちゃう!!」
彼女はだらしなく開けた口から舌を突き出して、胸筋をピクピク痙攣させながら海老反る。
全力で達していた。
「痛い、痛い、痛い!!
 千切れてしまう、ワシのモノが千切れてしまうぅ!!」
堂島はそう絶叫し、泡を吹いて白目を剥いた。


「ふー、いい汗かいたな」
ボダボダボタッ!!
タカさんが立ち上がると、さっきまで堂島と繋がっていたところから、
小便かと疑いたくなるほどの大量の白濁液が零れ落ちる。

「よう、おまえもそんなトコでぼーっと突っ立てないで、参加したらどうだ?
 ストレス解消はセックスに限るぜ」
タカさんはとてもさっぱりした顔で、まひるを振り返った。
ぶんぶんぶん。
凄い勢いで首を左右に振るまひる。
その眼差しには恐怖と嫌悪が見て取れる。
「んあ?
 ああ、これ、別に強チン(オーサリング用語。逆レイプを指す)ってワケじゃないぜ。
 和姦だよ、和姦。
 ションベンしようかと便所に入ったら、このおっちゃんが隠れててな。
 『女をいたぶる』だの『調味料』だのブツブツ呟いてオナニーしてたから、
 溜まってんならオレが相手してやるよって。」
「は、はぁ……さようで。」
「だからそんなに怖がんなって。とって喰いやしねぇよ。」
先ほどの荒淫ぶりからは想像も出来ないような爽やかさで、タカさんははっはっはと笑った。
小麦色の肌に、真っ白な歯。真夏の太陽のような笑顔は男性的な魅力が溢れている。
(あ、このひと、悪い人じゃない)
まひるはタカさん笑顔を見て、そう感じた。
すー、っと緊張が解けてゆく。
「あ、オレ、高原美奈子。タカさんって呼んでくれ。あんたは?」
「広場まひるです」
まひるはにっこりとわらった。柔らかく、それでいて元気さを含んだ、花のような笑顔で。

「さて、と。
 おっちゃんが風邪引いたらかわいそうだから、なんか服でも着せてやっかね。」



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