遭遇戦(1)
「糞、失敗だったか!!」
階段を駆け下りながら琢磨呂は毒づく。
脱出の時間は稼げたもののその後は女性の悲鳴が聞こえた後は銃声も怒号も
聞こえてはこない。
代わりに歌声ともなんとも言えないダミ声が聞こえてくるだけである。
揃いに揃って音痴コーラスか、おめでてーな。
そんなことを考えながらも出口に向かって突っ走る。
琢摩呂のアイデアは間違った物ではなかったが
いかんせん相手が悪かったとしか良いようがない。
あの場所にいた4人の内3人は物事に対して冷静な対処が出来る人間であったし
更に二人は琢摩呂以上の人生経験を積んでいた。
「まあいい、今はこの場を離れることが出来れば……うわッ!!」
どんっ
正面にふりむいた瞬間琢摩呂は何かとぶつかり尻餅をついた。
しかし、それでも冷静さをすぐに取り戻したのは彼が優秀な探偵故か。
ダン!ダン!
彼はそのまま正面の何かに向けて立て続けに引き金を引いた