別離と帰還(6)
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(一日目 05:59) 灯台に到着するも、精も根も尽き果ててしまった知佳をふわりと抱きとめたグレンは、 優しく暖かく、その薄桃色の耳に囁いた。 「おかえり、マナ。」 そして、知佳は答えてしまった。 「ただ、い、ま……」 ……知佳の意識は、そこで闇に落ちた。